がまかつが発表!オフショアキャスティングロッドの旗艦モデル・LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)HCとは?

キャスティング

がまかつのオフショアキャスティングロッド・フラッグシップモデル「LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)HC」を開発担当者の阿部将武さんが解説!大型ヒラマサ、キハダ、GTをターゲットに、シャープさと強靭さを両立。トレカ®︎T1100G・トレカ®︎M40X・ PCSによる高性能ブランク、遠征に配慮した仕舞寸法など、こだわりの数々を深掘りします!

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この記事を作った人ヤップ!編集部
ヤップ!でオフショア情報を発信する人たち。編集長の大川直を中心にそれぞれに得意な分野について執筆&撮影して投稿。信頼できる情報を分かりやすく伝える! をモットーに活動中。

LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)HC とは?

ヤップ LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)シリーズの開発を担当する阿部将武さんに、まずはシリーズ全体について教えていただきたいと思います。

阿部将武(以下、阿部) RAYGRIT(レイグリット)は造語でして、Ray(一筋の光) + Grit(諦めない心)」で、「Ray of hope. Grit your mind.」、つまり希望の光を宿す、強き心というメッセージを込めたシリーズ名です。格闘技さながらの巨大魚とのやり取り、極限の状況下においても一筋の光を見出し、あきらめることなく立ち向かってもらいたい。自身の限界を超えるその瞬間の一助となるに相応しい業物として昇華させたシリーズです。

ヤップ LUXXE RAYGRITシリーズとしては、2026年春、先行してLUXXE RAYGRIT TCがリリースされますよね?

阿部 はい。LUXXE RAYGRIT TCは「Tuna Casting」のイニシャルを配した、マグロ類をメインターゲットとして見据えたラインナップで構成したシリーズです。 これに対してLUXXE RAYGRIT HCは「Hiramasa Casting」の頭文字を取った、大型ヒラマサ、キハダ、GTをターゲットにしたシリーズとなります。

ヤップ ヒラマサ、キハダ、GTをターゲットにした御社のシリーズとしてはLUXXE TOPGEAR Xシリーズがあります。

阿部 そうですね、オフショアのキャスティングロッドという意味では、もともとLUXXE TOPGEAR Xシリーズがあります。LUXXE TOPGEAR Xはトレカ®︎T1100Gをメインマテリアルとして使用した、軽量・軽快を特徴とするロッドで、幅広いアングラーの方に手にとっていただきやすいモデルとして開発したシリーズです。

ヤップ LUXXE RAYGRIT HCはLUXXE TOPGEAR Xとはコンセプトが異なるのですね?

阿部 LUXXE RAYGRIT HCは「絶え間なく投げ続け、試行錯誤し、ヒットするその瞬間を手にする」「誰よりも遠くへルアーを飛ばし、誰よりも先に魚とのコンタクトを得る」「一連の動作を“最小限の負担”で完遂させること」をコンセプトとしています。ロッドを立ててのやり取りに耐える強靭なブランクであることを前提に、1日中ロッドを振り続ける釣りにおいて、最低限の疲労で釣りを終えられるよう、シャープで軽快な使用感に仕上げることにこだわりました。

過酷な状況でもなお思考を研ぎ澄まし、試行錯誤を重ねるアングラーの負担を軽減するための要素を織り込んだロッドです。ユーザー層としては経験を重ねたアングラーが2本目、3本目として選んでいただく、そんなイメージをしています。もちろん、入門者が1本目に選んでいただいても十分に使いこなせる仕上がりとなっています。

LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)HCの特徴

LUXXE RAYGRIT HC、各部の特徴を掘り下げていきましょう!

ブランクの特徴はトレカ®︎T1100G、トレカ®︎M40X と細身設計

ヤップ ブランクの特徴を教えてください。

阿部 ブランクにはトレカ®︎T1100G、トレカ®︎M40Xを採用しています。いずれも第三世代と呼ばれる注目の素材ですが、とりわけLUXXE RAYGRIT HCでは、トレカ®︎M40X が肝ですね。TOPGEAR Xとの比較の話でいくと、TOPGEAR Xはトレカ®︎T1100Gをメインマテリアルとして使って作っているんですが、LUXXE RAYGRIT HCでは、ルアーカテゴリーとしてはより高弾性のトレカ®︎M40X を織り交ぜ、かつ、しっかり曲げてやることを考えた設計です。強靭さを感じやすいように他の素材もけっこう複合的に混ぜ込んでいます。このあたりはかなりテイストの差に繋がっていると思いますね。

ロッドのシャープさに繋がる部分なんですが、全体的にかなり細身に作っているのも特徴です。反面でティップセクションはそれほど細身というわけではなく、バットセクションにかけてスローテーパーで設計しています。そこにトレカ®︎M40Xという高強度で高弾性の素材を入れてあげることで、しっかり曲げ込んで、高弾性素材の反発力を活かしてキャストをしたり、魚を浮かすことができるようになっているのが特長です。

がまかつテクノロジー・PCS (パワークロスシステム) 搭載

ヤップ 他にシリーズに共通したブランクの特徴はいかがですか。

阿部 弊社のカタログ見ていただくと、PCS っていう機能があるのを確認してもらえると思いますが、今回、LUXXE RAYGRIT HCシリーズではこのPCS を入れています。PCS は従来のカーボン素材に、カーボン繊維を45 度の角度で双方向から入れることで、ねじれに対する強さを持たせる機能です。織り目が見えるような感じの仕上がりが特徴で、PCSがあることでブランクのねじれによる不快感や、パワーロスを防ぐことができます。このPCSの効果は、キャストを繰り返す釣りにおいて、使用感として強く感じられる部分かなと思います。

移動&輸送時の利便性を考慮した仕舞寸法・1700mm

ヤップ 仕舞寸法を1700mmにする、というのも大命題だったとか?

阿部 そうですね。釣りのスタイル的に遠征勢が多いので、宅急便や飛行機を利用する上での条件をクリアすることは重要です。長さは1700mm以下、三辺の合計が203cmは最低限守るべきサイズとして意識しました。

ヤップ ジョイント部分も特徴的です。

阿部 仕舞寸法を 1700mm 以下に収めて、輸送を簡単にできるようにする都合で、ワン&ハーフみたいな見た目になっています。このカテゴリーのロッドだと、多くはグリップジョイントだと思います。それがフロントグリップのちょっと上あたりまでブランクが出ていて、そこで並継になっています。これは仕舞寸法の調整以上に、アイテムごとの個性に大きく貢献していると思います。それぞれのアイテムでブランク性能をフルに発揮し、綺麗に曲がるような作りになっています。アイテムによってジョイント部分の長さが変わっている点も特徴的だと思います。

8ft9inchのモデルはジョイント部が最も穂先寄りで、グリップパーツが長いモデルです。バット部を太径のブランクが担うことで魚の引きを受け止める強靭なバットを備えているのが特徴です。8ftジャストのモデルは最もグリップジョイント仕様に近い使用感です。ロッドの太い部分で継いでいるので、シリーズ中で最も高い強度を誇ります。
8ft3inchのモデルはベース機種として最もバランスが良いモデルです。穂先からベリーについては柔軟な仕上がりで、ベリーからバットにかけては自然な繋がりで魚の引きを受け止め、いなし、浮かせます。

ガイド、グリップ、リールシートについて

ヤップ セットしているガイドについて教えてください。

阿部 ティップセクションはKWガイド、バットセクションは RV ガイドですね。リングは全部 SiC になります。

ヤップ グリップ、リールシートなどについてはいかがですか?

阿部 グリップ、リールシートなどは、まだ未確定です。グリップはブランク自体がかなり細身にできたので、ちょっと細身に絞ろうとは思っています。
リールシートはアップロック仕様です。キャスト回数が多い釣りが中心なので、ロッドを握るところにネジ部分が来ないようにしています。このあたりはLUXXE RAYGRIT TC とは異なる部分ですね。

ヤップ デザインなどはまだ未定ですか?

阿部 LUXXE RAYGRITシリーズなので、2026年の春に出る LUXXE RAYGRIT TCのデザインをある程度は踏襲することにはなると思います。LUXXE RAYGRIT TCが黒基調で、シルバーのロゴだったりとか、シルバー基調の金属パーツを使っているので、基本的にはその流れを汲んだものになると思います。ただ、PCS っていう機能が見た目にも美しいものなので、そこを出してあげるようなデザインになるかな、という構想で進めています。

LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)HCのラインナップ

ヤップ ラインナップは5 アイテムということですが、これは決定ですか?

阿部 決定です。8ft3inchのレングスでPE8号と6号の2アイテム、8ft9inchのレングスでPE8号と6号の2アイテム、8ftジャストのレングスでPE8号の1アイテム、計5アイテムのラインナップです。)8ft 3inchのモデルだけは、ティップが少し入るような設計ですが、8 ft 9inchと 8 ftのモデルについては、レギュラー寄りのスローテーパーで、ティップからベリー、バットまでがひとつに繋がっているような、自然な曲がりが特徴です。アイテムごとの個性が際立っている点は、ジョイントパターンを変えていることの影響も大きいと思います。とくに8 ft 9inchの強靭なバットセクションはジョイント部でブランクが太くなっている恩恵が大ですね。

ヤップ ヒラマサ、GT、キハダを狙う場合、すべてのフィールドをカバーするフルラインナップというイメージでよろしいでしょうか?

阿部 PE6号と8号ロッドなので、相模湾のキハダ、外房のヒラマサなどではよりライトなロッドが必要になるかも知れませんが、それ以外ではほぼフルラインナップというイメージでよろしいかと思います。

GTはもちろん、ヒラマサやキハダ狙いでは大型に照準を合わせたラインナップと考えて良いと思います。デカいヒラマサといえば玄界灘が本場だと思いますが、玄界灘のほぼ全海域、対馬、五島列島に加えて、男女群島などでもテストを繰り返しました。ほかにも山陰エリア、キハダでは四国エリアなどをはじめ、日本の西側の名だたるエリアのほとんどでテストをして煮詰めた、自信のラインナップです。

まとめ あらためてプッシュ!LUXXE RAYGRIT(ラグゼ レイグリット)HCとは?

ヤップ あらためて、開発者としてLUXXE RAYGRIT HCで推したいところを教えてもらえますか?

阿部 LUXXE RAYGRITシリーズ全般については、レコードフィッシュを取ってほしいというコンセプトがあります。それゆえ、大型の魚と対峙できるだけのパワーを備えた上で、しっかり曲がり込む設計です。なかでもLUXXE RAYGRIT HCは強靭なパワーロッドでありながら、シャープさ、軽快さを感じることができる、一日中、振り続けることができるロッドとして仕上がっているのが特長です。とにかくシャープに一連の動作を行えます。張りがあるので、キャストした時のブレも少ないですし、穂先の自然な追従も相まって気持ちよくルアーを引けます。感度もとても良いです。フィネス感に通じる、研ぎ澄まされたフィーリングを味わってもらえたら嬉しいですね。

ヤップ 発売は2027年の春ということなので、少し先ですが、楽しみにリリースを待ちしたいと思います。今回はありがとうございました!

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