ホライゾンLJシリーズといえば、テンリュウがリリースする人気シリーズ。ライトジギング、スーパーライトジギングにフォーカスを当てた同シリーズは三代目となります。NEWモデルではどのような進化を遂げているのか? 細かくチェックしていきましょう!
本記事ではアフィリエイトプラグラムを利用しています。
この記事を作った人ヤップ!編集部
ヤップ!でオフショア情報を発信する人たち。編集長の大川直を中心にそれぞれに得意な分野について執筆&撮影して投稿。信頼できる情報を分かりやすく伝える! をモットーに活動中。
ホライゾンLJとは?
ホライゾンLJシリーズがフルモデルチェンジしました!
ホライゾンLJは「近海ライトジギング・スタンダード」をコンセプトとする、テンリュウの大人気シリーズ。ホライゾンMJ、ホライゾンプログレッシブと合わせて3本柱で構成されるテンリュウのライトジギングカテゴリーのひとつで、「LJ」はライトジギングを意味します。
2012年からスタートしたホライゾンLJシリーズは2025モデルで三代目となります。
世代を重ねてより進化&深化したNEWホライゾンLJシリーズ。気になるその全貌を解き明かしていきましょう!
ホライゾンLJ、2025モデルの特徴とは?
NEWホライゾンLJシリーズはフィールド変化、ターゲットの多様化はもちろん、リール、ライン、ルアー、はたまた釣法の進化などを考慮した最適解として提案されています。
単純に素材やテクノロジーの進化を反映しただけのNEWモデルではないんです。
では、具体的にどのような形となって反映されているのか? 細かくチェックしていきましょう。
ホライゾンLJのブランク
テンリュウは老舗の竿屋です。やはりロッドの要となるブランクへのこだわりはハンパではありません。
今回のホライゾンLJシリーズでも、テンリュウの独自技術、マグナフレックス製法やC.N.T(カーボンナノチューブ)が適材適所で投入されています。
◎マグナフレックス製法とC.N.T(カーボンナノチューブ)
https://fishing.tenryu-magna.com/technology/concept.html#magna
今回のホライゾンLJシリーズは、素材と製法という観点から、大きく3タイプのティップセクションを持つブランクに分けられます。

3タイプのティップセクション。上からMF/GT、CT、MF/CT。
すべてに共通するのはチューブラー形状ということ。そして、それぞれを1種類のカーボンのみ、カーボン&グラス、異なるカーボン素材&カーボン素材という組み合わせで作っている、ということです。
MF/GT(マグナフレックス/グラスチューブティップ)

MF/GTタイプのブランクが採用されているのはHLJ612B-FM、HLJ622B-FML、HLJ632B-FL、HLJ642B-FLLの4アイテム。
ティップセクションがグラス素材、途中からカーボン素材に変わっていくブランクです。もちろん、マグナフレックス製法によりスムーズな曲がりを楽しめます。
MF/GTタイプのブランクはベイトモデル4アイテムに採用されています。
一番の特徴はグラス素材ならではのティップのソフトさ。ショートバイトを弾かずに追従、フッキングに持ち込むことが可能です。
近年、ライトジギング、SLJで多用されるタングステン製の小型ジグ。これらのジグをスイミングさせて使う場合、MF/GTタイプのブランクなら不要な衝撃を吸収、滑らかに泳がせることができます。
ジャークして使用する場合でも、初速が適度に抑えられるのでジグが暴れにくく、テーリング(エビ)などの不要なトラブルも少なくなります。
サクラマス、タチウオ、シーバス、ブリクラスまでの青物などなど、幅広いシーンで活躍するブランクです。
MF/CT((マグナフレックス/カーボンチューブティップ)
ティップセクションに低弾性のカーボン、途中から中弾性カーボン、さらに高弾性カーボンに変わっていくブランクを採用したブランクです。もちろん、マグナフレックス製法で仕上げられています。
採用されているのはスピニングモデルのHLJ642-FLL、ワンアイテム。SLJにフォーカスしたロッドです。

MF/CT採用はHLJ642-FLL、ワンアイテム。
二代目のホライゾンLJではグラス素材ティップを採用していたアイテムですが、今回はあえてカーボン素材を採用。浅場でのSLJシーンで多用されるチョイ投げ&斜め引きへの対応を考えた結果、ということです。
SLJはお任せ! タフな状況を打破するアイテムとしても活躍が期待できる1本です。
CT(カーボンチューブティップ)
カーボン素材を使用、通常の製法で仕上げたブランクです。
新しいホライゾンLJシリーズでは、スピニングモデル3アイテムに採用されています。
マグナフレックス製法という伝家の宝刀を持ちながらも、なんでもかんでもコレで、としないところがこだわりの竿屋、テンリュウです。
狙ったアクションは初代ホライゾンLJ。これをベースにテクノロジーの進化をフルに反映、ネギングロッドの操作性の高さ、パワー感をスパイスとして加えた! というイメージのブランクということです。

CT採用はHLJ612S-M、HLJ622S-ML、HLJ632S-Lの3アイテム。
ライトラインで獲る青物、ライトラインで大型魚に挑む、そんなスタイルにマッチするブランクです。
ホライゾンLJのガイド
新しいホライゾンLJシリーズではLGトップガイド、Kガイド(ステンレスフレーム、SiCリング)を採用。
ベイトモデルに搭載したガイドのキーワードは大口径、ハイフット、多点化。

写真左が 2代目 HLJ631B-FLのガイド、右が新製品の HLJ632B-FLのガイド。
スピニングモデルでは大口径がメインコンセプト。

写真左が2代目 HLJ611S-FM、右が新製品のHLJ612S-Mのガイド。
ベイト、スピニングともにライントラブルの低減、感度、ブランク性能を追求し、アイテムごとにベストなセッティングとなっています。
ホライゾンLJのグリップ&リールシート
ベイトモデルには富士工業製、PULSシート、スピニングモデルにはDPSシートを採用。
グリップはセパレートタイプに変更。ベイト、スピニングモデルともにリアグリップを延長、ホールド性が向上しています。軽量化を狙い、EVA素材を削り込んでかなり細身に仕上がっています。

写真上が2代目 HLJ631B-FL、下が新製品HLJ632B-FLのグリップ。
もちろん、細身&軽量化に合わせてのバランス調整はバッチリ。リール装着時にシート部分に重心が来るようにセッティング。持ち重り、振り重りを可能な限り低減しています。

写真上が 2代目 HLJ631S-FLL、下が新製品 HLJ642S-FLLのグリップ。
スピニングモデルのリールシートはSW仕様の8000番もセットできるDPS(18)を採用。ライトジギングでも大型リールを使いたい、というニーズに応える仕様です。
さらに、すべてのアイテムにテンリュウお家芸、西陣織仕様のカーボンパイプを採用しています。格好いいんですよね、西陣織って。
◎西陣織カーボンパーツ
https://fishing.tenryu-magna.com/technology/nishijin.html
ホライゾンLJのラインナップ
三代目ホライゾンLJシリーズはベイトモデル4、スピニングモデル4、計8アイテム。
SLJからライトジギングにフォーカスし、対応するジグのウエイトは60gから最大230gという幅広さ!
手軽な近海のテクニカルな釣りから、ライトラインを駆使しての大型青物狙いを叶えるほどのポテンシャルを持ったロッドが揃っています。
それぞれのスペックはテンリュウのHPをチェック、吟味して選んでくださいね。
◎テンリュウHP
https://fishing.tenryu-magna.com/offshore/horizon_lj.html
フィールドテスター渕上大輔さんのホライゾンLJシリーズ評
新たなホライゾンLJシリーズをプロトモデルから使い倒している、フィールドテスターの渕上大輔さん。そんな渕上さんにホライゾンLJシリーズについて語っていただきました。
前作でのお気に入りロッド、HLJ631S-FLLはHLJ642S-FLLとモデルチェンジ
ヤップ 前作でとくにお気に入りのアイテムがあったそうですが?
渕上さん はい。HLJ631S-FLLという、SLJに照準を合わせたスピニングモデルです。ホームの伊勢湾だけでなく全国のいろいろなフィールドに持って行きました。60~80gのジグを使うのに適した、軟らかいロッドです。
潮が動かなかったり、全然船が動かなかったりする、いわゆるタフコンディション時に、小さいジグを入れて1本をひねり出す、という状況でかなり助けてもらったロッドです。ワラサはもちろんブリクラスでもロッドを曲げ込んで獲れる、というロッドです。今回のNEWモデルでは、少しだけ長くなってHLJ642S-FLLというモデルに引き継がれています。
新しいホライゾンLJシリーズの進化を感じるところは?
ヤップ HLJ642S-FLL、どのようなところが進化したと感じますか?
渕上さん 前作ではグラス製ティップでしたが、今作ではカーボン製に変わっていて、キャスト性能がグッと向上しています。また、このロッドに限らずNEWモデル全体に言えることなんですが、全体的により大型魚への対応力がアップしていると思います。
ヤップ それは具体的にどのあたりですか?
渕上さん ガイドが大型化していますし、リアグリップも長くなっています。とくにスピニングモデルはDPSシートを採用していて、SW8000番クラスのスピニングリールもセット可能です。ブランク性能は基本的に前作を引き継いでいます。前作からC.N.Tを採用していましたし、アイテムによってはマグナフレックスも採用していて素晴らしかったですからね。
HLJ642S-FLLに関しても操作性はSLJモデルですが、ヒットさせてからはカテゴリーの枠を飛び出して、ライトジギングモデルにパワーアップしている!と感じるくらい、対応力の幅が拡がっている印象があります。
タフなフィールドが増えてきている現状を考慮して、よりライトなタックルで大型魚を狙うシーン、状況に対応できるシリーズになっていると思います。
622B-FML、622S-FMLは伊勢湾での大活躍間違いなし!
ヤップ ほかにも気になるロッドはありますか?
渕上さん 622B-FML、622S-FMLの2本は私のホーム、伊勢湾のブリジギングでは超定番になるロッドだと思います。伊勢湾ではブリクラスまで狙えますが、水深が浅いことと、ベイトが小さいことが多いので、150gまでのショートジグにリアフックもつけて狙うスタイルが定番です。
リアフックをつけたジグをシャクってもエビになりにくい、ある程度ジグの飛びを抑えてくれるロッドでありながら、10kgクラスのブリにも対応できるロッドとして活躍してくれると思います。
今年の1月のロケ釣行でもかなり渋い状況のなかで、622B-FMLのソフトなティップが数少ないバイトを拾ってくれて8kgクラスのブリをキャッチできました。ロッドのコンセプト通りの釣りが展開できた、という感じで思い出深い釣行となりましたね。
近海のスーパーライトジギング&ライトジギングに幅広く対応
渕上さん 新しいホライゾンLJシリーズは、上記の2本に限らず各地のブリジギングで活躍してくれると思いますよ。水深が深かったり、使用するジグが重かったりして、ジグザムシリーズがメインになるフィールドでも、タフコンディションを打破してくれるロッドとして準備しておくと心強いと思います。
ラインナップは全部で8アイテム用意されています。ブリジギングに限らず、イサキやアカハタ狙いといったSLJと呼ばれる釣り、タチウオジギングやタイジギングなど、ライトなターゲット全般に対応できるラインナップです。近海での出番が多いロッドが揃っていると思います。幅広い釣りで使ってほしいですね。
まとめ ホライゾンLJ
いかがでしたか? 新生ホライゾンLJシリーズ。
ヤップ!的にはますますタフ化する近海フィールドに対応、思い描いた釣りを展開するために大きく進化したシリーズ、という印象を受けました。
ライトタックルでいかに大型魚を狙うか、というテーマもあるようです。
生まれ変わったホライゾンLJシリーズは、ライトライン&大型リールを使いこなせるロッドとして、全国各地で大活躍しそうですね。
◎関連動画
https://www.youtube.com/watch?v=0KSWByHRtBI&t=54s
https://www.youtube.com/watch?v=cK2qhZ_qMTI&t=7s
コメント