XESTAが誇るジギングロッド、PPJ(POWER PITCH JERK)シリーズ。なかでもスピニングタックルでのハイピッチスタイルを提唱するロッドがSPIN POWER PITCH STYLE。さらにそのなかでも巨大魚を獲ることにフォーカスしているのが「MONSTER SPEC」シリーズです。本記事では2025年を代表する自信作、MONSTER SPEC S58X-PPJを深掘りします!
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XESTAがリリースするPOWER PITCH JERK SPIN POWER PITCH STYLE MONSTER SPEC S58Xとは?
カンパチやマグロなどのビッグターゲット狙いのジギングを追求してきたXESTA。
そのXESTAが巨大魚を獲るための渾身の一本をリリース! 2025年9月にリリースされた、MONSTER SPEC S58X-PPJ。
ベースとなったのはPOWER PITCH JERK SPIN POWER PITCH STYLE S58という人気ロッドです。これをモンスター仕様にパワーアップした、というわけですね。
〇 POWER PITCH JERK SPIN POWER PITCH STYLE S58
XESTA POWER PITCH JERK SPIN POWER PITCH STYLE MONSTER SPEC S58Xの開発コンセプト
XESTA代表であり、MONSTER SPEC S58X-PPJを自らテストしまくった開発者、宇都宮基さんによる開発コンセプトを紹介しましょう!
「MONSTER SPEC S58X-PPJに求めたのは大きく3つです。第一にはバーチカルジギングでのジャーキング性能です。400~500gのヘビージグをスピニングタックルで使っても思い通りに動かせる操作性を追求しました。潮流が速い状況でもベイトタックルでやるように力強くしゃくれる、ことを目指しました。
第二にはリフトパワーです。どうしてもロッドを曲げてポンピングして上げてこなければいけない釣りなので、ロッドの曲がりの頂点が自分の体からどのくらい離れたところにあるのか、ということがファイト性能、リフト性能としては重要になります。ある程度のところまではあまり曲がらずリフトするパワーを発揮してほしいですからね。MONSTER SPEC S58X-PPJではここを強く意識して曲がりを設計しました。
設計上はバットガイド付近まではしっかり残し、バットガイドのひとつ上のガイドあたりから緩やかに曲がるカーブを狙っています。しゃくるときの支点はバットから数えて3~4番目のガイド付近でしゃくるのが最も気持ちいいポイントになるよう仕上げています。快適なジグのジャーク性能を持ちながら、フッキング直後からファイト完了まで、アングラーの体力的な負担を減らしつつ、大型魚をしっかり浮かせるパワーを実現できたと思います。
第三は軽さです。国内ではそれほど多くはありませんが、海外には同クラスのロッドが数多く存在します。それらと比べてもできるだけ軽く仕上げることを目標にしました。」(宇都宮さん)
スペックデータとしては、適合ジグはハイピッチで200~500g、スローピッチで最大800g。推奨PEラインは8号、ショックリーダーは最大150lbとなっています。
このスペックながら自重は300gを大きく切る276g。開発者の狙い通りの仕上がり、といってよいでしょう。
想定ターゲットとフィールド
「モンスタースペック」というシリーズ名からビッグフィッシュにフォーカスしているロッドということは明白ですが、実際にMONSTER SPEC S58X-PPJの使いどころとして想定しているフィールドやターゲットを聞いてみました。
「MONSTER SPEC S58X-PPJはバーチカルジギングで狙う大物(イソマグロ、クロマグロ、キハダ、カンパチ、サメ、大型ハタ等)を想定したロッドです。一番多くテストしたのは与那国島の浅場(60–80m)ですが、トカラや小笠原などの南方系フィールド、八丈島などの根がキツくてラインが出せない浅場での釣りなどにも対応します。北海道のクロマグロでもテストを行いましたが、フィールドを問わずのクロマグロや40kgクラス以上の良型のキハダならスピニングタックルの利点(ハイドラグ・高速回収・ドラグ性能)を活かした釣りが楽しめると思います。」(宇都宮さん)
500gのジグを激流ポイントにぶち込んでドンっとビッグワンを掛けて獲る! そんな漢(オトコ)のフィールドが舞台となるロッドなんです。
XESTA POWER PITCH JERK SPIN POWER PITCH STYLE MONSTER SPEC S58Xに採用される最先端のフィーチャーの数々
MONSTER SPEC S58X-PPJには最新テクノロジーがふんだんに投入されています。それぞれチェックしていきましょう! 開発コンセプトの実現に大きく貢献したテクノロジーの数々、チェックしていきましょう。
ブランクス
MONSTER SPEC S58X-PPJのブランクスには近年、注目を集めているのTORAYCA T-1100Gと24tの中弾性カーボンを採用しています。
「テストを通して気づいたんですが、TORAYCA T-1100Gを使うことによって脅威の進化と言えるくらいのパワーが生まれたんです。ざっくりした数字ですが、これまでのブランクスの2倍近い強度を出しながらも、総重量は60gくらい軽くできました。」(宇都宮さん)
これまでの素材でも十分な性能を発揮できるとしても、より以上の可能性を生み出す最先端テクノロジーは躊躇せずに採用する。モンスタースペックを実現するに恥じない姿勢です。
ガイドシステムの特徴
MONSTER SPEC S58X-PPJのガイドにはチタンKWガイド(SiC-S)、トップガイドにはチタンKGガイド(SiC-J)が搭載されています。
「ガイドは計8個セットしています。同クラスのロッドは7個が一般的だと思います。1個多いセッティングとしたのは、ラインストレスの極小化とブランクスの素直なカーブを優先したからです。14000番、20000番クラスの大型スピニングをセットしてもスムーズで快適です。フレームについては高価ですが、チタンのダブルフットにこだわりました。軽さ・防錆性・強度は最高レベルです。タフな釣りですし、その中でも長く使ってもらいたいですからね。」(宇都宮さん)
フォアグリップへのこだわり
リールシート、グリップ周りで特にこだわったのはフォアグリップの形状です。
「フォアグリップは片手でグリップすることを想定、短めの設計です。特徴的なのはEVAを指の形状に沿うような溝付きに仕上げているところです。指に乳酸が溜まってキツくなるような超大物との長時間ファイトでも、軽く引っかけるだけで耐えられる形状を、与那国島をはじめとした各フィールドで煮詰めました。」(宇都宮さん)
ちなみに今後リリースを予定しているS56XXは両手を添えることを想定し、フォアグリップは長め、溝の数も増やし、長くしているそうです。
「リールシートはDPS系の細身の番手を採用。握りやすさ・必要強度・重量の総合的に考慮して、このクラスのロッドとしては細身を選択しました。バットエンドは腹当て時の痛みを軽減する形状を追求、MONSTER SPEC S58X-PPJでは、ノンギンバル仕様のグリップエンドでどんなギンバルにも対応しやすくしています。」(宇都宮さん)
デザインについて
MONSTER SPEC S58X-PPJのデザインはPPJ、スローエモーション共通の“パワー階級色を採用。ホワイト地のブランクスにブルーが配色されています。
ちなみにXESTAロッドのルールとしては1番=シルバー/2番=イエロー/3番=パープル/4番=グリーン/5番=ブルーとなっています。
MONSTER SPEC S58X-PPJは5番パワー。ゆえにブルー、というわけです。XESTAユーザーならご存知でしょうが、ひと目でパワーランクを見分けやすいルールですよね。
まとめ モンスター好きならXESTA POWER PITCH JERK SPIN POWER PITCH STYLE MONSTER SPEC S58X
いかがでしたか? 巨大魚を獲ることを真剣に考えればこういうモノが出来上がる、というのがMONSTER SPEC S58X-PPJ、というロッドの印象です。
あらためてその特徴をまとめるなら、
〇ハイピッチで500g級(スローなら800gまで)のヘビージグをスピニングタックルで思い通りに動かせるジャーキング性能。
〇ヒットからランディングまで身体への負荷を軽減しながらモンスターを浮かせ切るリフトパワー。
〇可能な限りの軽量化。
以上を実現したヘビーロッドです。
「ベイトで獲れる魚はベイトで獲ればいいと考えています。ただ、ベイトで苦戦するような状況もあって、どうしてもモンスター対応のスピニングタックルが必要になるとも考えています。いまのところリールのポテンシャルがスピニングリールの方が高いですからね。それを実現していくのがMONSTER SPECシリーズです。」(宇都宮さん)
MONSTER SPECシリーズは、2025年内にすでに発売されていたS62X-PPJがテクノロジーの進化を再装備してリリース予定。さらに2026年にはクロマグロやカジキにフォーカスしたS56XX-PPJのリリースを予定、と全3アイテムに拡充されます。
モンスター獲りにはXESTA、こんな合言葉が定着しそうな勢いを感じるMONSTER SPECシリーズの快進撃ですね。
ビッグフィッシュハンターの皆様におかれましては、進化したロッドに見合う体を手に入れるため、筋トレもお忘れなきようにお願いします。
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