20周年記念限定モデル!スタジオオーシャンマーク・ブルーヘブンL80-20thを徹底解説・開発秘話から魅力を深掘り!

ジギング

スタジオオーシャンマークから「ブル―ヘブン」誕生20周年を記念した限定モデル「ブルーヘブンL80-20th」が登場。開発者である大塚隆氏が語るそのコンセプト、そして細部にわたって徹底されたこだわりの数々を深掘りします。

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スタジオオーシャンマーク「ブルーヘブンL80-20th」とは?

スタジオオーシャンマークといえば独創的なアイデアを次々とフィッシングタックルに落とし込み、形にしてきたメーカー。

同社は今年で設立21年目となります。昨年の20周年には記念モデルとして「ブルーヘブンL50-20th」をリリース!オフショア界の話題をさらったのは記憶に新しいところでしょう。

そして今年は「ブルーヘブン」誕生20周年にあたります。これを記念した限定モデルとしてリリースされるのが「ブルーヘブンL80-20th」というわけです。

つまり会社設立1年後にはオリジナルリールをリリースしていた、というわけです。その開発力、実行力。凄いですよね!

「アニバーサリーモデルというのは、15周年の際にも手掛けましたが、やはり20周年という節目は特別です。うちのアニバーサリーモデルはときどきの最新技術や表面処理を惜しみなく投入、さらに次に世に出す新商品のエッセンスも少しだけ盛り込んでいるのが特徴です。これまでの集大成的なリールであり、これからのオーシャンマークを象徴する一台に仕上がったと自負しています」(開発担当:大塚隆さん)

スタジオオーシャンマーク「ブルーヘブンL80-20 th」の特徴

「ブルーヘブンL80-20th」のコンセプトは、「ノーリミッツの耐久性」と「太田ガレージモデル(OGM)の感度」の両立。この2つの要素を高い次元で融合させることにこだわっています。

ちなみに「ノーリミッツ」とはマグロ専用設計、大型魚に特化したハイスペックなブル―ヘブンのリミテッドモデル。同様に太田ガレージモデル(以下、OGM)は「軽量化・感度アップ・強度アップ」を特徴とするブルーヘブンのシリーズ名です。

「スタジオオーシャンマークでは、細糸を使ったスローピッチジャークにフォーカスしたOGMと、太糸を前提としたマグロを意識したリール、ノーリミッツという、それぞれ異なるコンセプトを打ち出してリールを作ってきました。この両者の中間に位置するものはこれまで、スタンダードモデルしかありませんでした。スタンダードモデルももちろん素晴らしいリールですが、OGMとノーリミッツ、それぞれの良い部分を合わせ持った、まさに最高レベルの汎用モデルが、このL80-20thです」(大塚隆さん)

OGMとノーリミッツの血脈を受け継いだ「ブルーヘブンL80-20th」のフィーチャーの数々、早速チェックしてみましょう。

新設計105mm高弾性カーボンクランクハンドル

ハンドルアームの素材には、OGMで2023年から採用されている36tの高弾性カーボンを使用。これを特注で積層、曲げ、ネジレ剛性を極限まで高めています。結果、操作性と感度の良さは抜群です。

注目すべきは絶妙な長さの105mm長。OGM100番で初めて採用した長さで、量産モデルに取り入れたのは、今回の「ブルーヘブンL80-20th」が2アイテム目、とのことです。

「近年は110mmなど、より長いハンドルを採用するメーカーも増えていますが、私としては『少し長すぎるのではないか』という疑問がありました。そこでOGM100番の開発時に、ショートロッドでの使用を想定したミッドギアモデル、を前提に、最適なハンドルの長さを徹底的に検証した結果、100mmから105mmが最適であるという結論に至ったのです。今回はその知見をL80-20thにも応用しています。L80-20thのギヤー比はミッドギアオンリーの設定なので、使い勝手も抜群です」(大塚隆さん)

OGM譲りの64チタンパーツの採用

「ブルーヘブンL80-20th」には、メインシャフトとハンドルリベットに64チタンパーツを採用しています。

メインシャフトはドライブギヤーが直接付いている部分、ハンドルリベットはハンドルノブがセットされている部分の軸を指します。

64チタンは非常に高価な素材。リールに使われることはほとんどない、という素材です。しかし、「ブルーヘブンL80-20th」では軽量化、感度を支える重要なパーツとして投入されています。カンタンに言うなら大盤振る舞いですね。

新設計のベアリングホルダー

「ブルーヘブンL80-20th」の特筆すべき特徴のひとつが、新設計のベアリングホルダーです。これはハンドル軸を支えるベアリングが格納されている、非常に酷使される部分です。もちろん、単にベアリングが入っている、というだけではありません。

逆転止めのワンウェイクラッチ、大口径ボールベアリング、そして防水オイルシールまで、すべてを一つのユニットとしています。

「リールの中で、この部分が最も傷みやすい箇所です。だからこそ、私たちはこの部分をユニット化し、交換が容易にできるようにしました。これにより、メンテナンス性が格段に向上。アングラーの皆様は常にフレッシュな状態でリールをお使いいただけます。他社の製品には、防水シールの概念がないものや、ワンウェイクラッチがギアボックスに直接組み込まれているものもありますが、そういった構造だとギアボックスごとの交換が必要になります。その場合、お客様の負担が大きくなってしまうこともあります。私たちは、そうした負担を軽減するために、このユニット構造を採用しています」(大塚隆さん)

従来よりも強力な逆転荷重性能を誇るワンウェイクラッチは内径12mm。タフなジギングでも安心の強度を確保しています。

ダイナミックギヤーデザイン

今回の「ブルーヘブンL80-20th」に採用されている「ダイナミックギヤーデザイン」は、2024年秋に発売された「ブルーヘブンOGM L100」からの新しい設計思想に基づいています。これは歯面の加工技術そのものを飛躍的に向上させたものです。

これまでもスタジオオーシャンマークでは、ギヤーのギザギザになった部分、モジュールを最大限まで大きくし、強力な巻き上げ効率を求めた結果、「マウンテンモジュールギヤー」を採用していました。「ダイナミックギヤーデザイン」は「マウンテンモジュールギヤー」をさらに進化させたギヤー、というわけです。

「ギヤーを削るメーカーさん、ギヤーの製造メーカーさん、そして私たちオーシャンマークの3社で、様々なトライアンドエラーを繰り返し、試行錯誤を重ねました。その結果、巻き上げ効率が非常に高く、しかもメカニカルノイズも心地よく響くレベルまで到達できました。そのギヤーを搭載したのが2024年にリリースしたブルーヘブンOGM L100です。その時に『自分たちのゴールまで辿り着いた』という確かな手応えを感じ、それ以降の量産モデルには、この『ダイナミックギヤー』を採用しています」(大塚隆さん)

歯面そのものの美しさや綺麗さ、歯の形状など、細部にわたる改善を重ねて、現在の「ダイナミックギヤー」は生まれたそうです。

ぜひ手にとって巻いてみたい!魚を掛けてファイトしたい!そう思わせてくれるギヤーですよね。

カーボン&ステンレスワッシャーによるドラグシステムと高い放熱性能

ドラグシステムには、「ノーリミッツ」シリーズと同じ構造のカーボン&ステンレスワッシャーを採用。カーボンワッシャーが1枚、そしてステンレスプレートが1枚というシングルディスク構造です。シンプルな構造で最大の摩擦力と耐久性を両立しているドラグシステムです。

「レバードラグには構造上、シングルディスクとツインディスクという考え方があります。ツインディスクにすれば最大ドラグ力は向上しますが、シングルディスクの方がスプールが軽くなり、スプールフリー性能が向上するというメリットがあります。現在の私たちの製品は防水カバーを装備しているため、ツインディスクの構造を導入していません。技術的に複雑になってしまうことのデメリットを避けるため、また、現状ではシングルディスクの進化を優先しているためです」(大塚隆さん)

シンプル構造でトラブルレス、さらにはスプールフリー性能を求めたがゆえのシングルディスクの採用というわけです。それでも最大ドラグは14kgをマーク。実釣面では必要十分な性能でしょう。

さらにアルミ製防水カバーがセットされたスプールは、防水性能向上だけでなく高い放熱性も発揮。巨大魚のダッシュにもしっかり対応、パワーファイトを支えます。

的確なドラグ操作をサポートするドラグパワーメモリーリング

「ブルーヘブンL80-20th」には特許を取得しているスタジオオーシャンマーク独自の機能、ドラグ値が視覚的に確認できる機構「ドラグパワーメモリーリング」が採用されています。

「スタジオオーシャンマーク20周年記念モデル(ブルーヘブンL50-20th)でドラグパワーメモリーリングを初めて採用しました。今回のドラグパワーメモリーリングは使用中意図せずに動かさないようにしたり、回した際に心地よいクリック感を持てるようにしたり、とさらに改良を加えています。今後、次世代のモデルにも積極的に採用していく予定です」(大塚さん)

感覚的にファイトできるエキスパートならいざ知らず、やはり視覚的にドラグ値を把握しながらファイトできると安心ですよね。あるといいな、がどんどん形になって進化しているのがブルーヘブンシリーズの凄さですね。

まとめ:スタジオオーシャンマーク ブルーヘブンL80-20thは良いリール!

ブルーヘブン20周年記念モデル「ブルーヘブンL80-20th」は、これまでスタジオオーシャンマークが培ってきた技術の集大成であり、未来を見据えた意欲作です。

基本スペックは以下の通り。

ギヤー比5.4:1のミドルスピード。ハンドル一回転の最大巻上量は100cmです。ラインキャパシティはPE6号400m。自重は630gとなっております。

80番というサイズ感から近海、遠征の大物狙い、具体的には大型カンパチ、ヒラマサ狙いにその真価をいかんなく発揮してくれるリールです。キンメジギングなどの中深海の釣りにもおすすめです。

気になるプライスは本体価格20万円(税別)。その性能と希少性を考慮するならば、高級アイテムが揃うブル―ヘブンシリーズのなかでは、非常にお買い得な設定と言えるでしょう。ブルーグリーンのボディカラーに所有欲が刺激される!という方は多いでしょう。

「ブルーヘブンL80-20thは、私たちスタジオオーシャンマークが今まで培ってきた技術の粋を結集したトップクラスのリール、と自信を持って言えます。量産品でのテストでも仕上がりの良さに大変満足しています。ちょっと変な表現かも知れませんが、最高レベルの汎用モデルとして、ぜひ手に取ってその性能を体感していただきたいですね」(大塚隆さん)

強さと感度をハイレベルで兼備、スタジオオーシャンマークの情熱と技術の結晶として生まれた「ブルーヘブンL80-20th」。ぜひとも手に入れたい、憧れの逸品ですね。

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