冬の人気ゲーム、トンジギ。ライトタックルでマグロを楽しめるとあってシーズンともなれば船上は大賑わいとなる。三重県志摩を拠点とする人気船「へいみつ丸」の北村光文船長にトンジギ攻略法を聞きました!
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三重県志摩沖のトンジギ、年内は20キロオーバーのタネトンとキハダが中心
ヤップ 人気のジギングゲーム、トンジギについて教えてください。
北村船長 まだ新しい釣りですけど、冬場の釣りとして定着しましたよね。
ヤップ 魅力はどこにあると思いますか?
北村船長 やはりマグロですからね。ここが一番だと思いますよ。マグロが手持ちの青物用タックルで楽しめる。手軽にマグロが釣れるってところが魅力ですよね。
ヤップ 今年のトンジギ、いかがですか?
北村船長 2022年は序盤からよかったので、比べてしまうと少しスロースタートな感じですけど、まあ、例年通りだと思いますよ。
ヤップ トンジギシーズンは何月から何月ってイメージですか?
北村船長 だいたい11月から4月いっぱいですね。初期の11月、12月くらいはそんなに数は釣れないんですけど、来たらデカイってイメージです。中トン以上、タネトンかキハダかってことが多いですね。
ヤップ タネトンは何キロくらいの魚を呼ぶんですか?
北村船長 タネトンは20キロ以上、中トンで10~20キロ、10キロ以下を小トンって呼んでいます。昔からこういう感じで呼んでいるんですよ、漁師用語ですね。
ヤップ ジギングで大きいキハダは狙って釣れるんですか?
北村船長 それだけっていうとかなり難しくなりますが、いい年はガッツリ群れが入ってくるので、そういうときはキハダ狙いをすることもあります。やはり基本はトンジギってことになります。でも、キハダはいつ入ってくるか分かりませんよ。
ヤップ 準備だけはバッチリしておきたいですね。
北村船長 そうですね。
ヤップ 年が明けるとだんだんトンボ(ビンチョウ)のサイズが下がっていく感じですか?
北村船長 タネトンはいつでもチャンスはありますが、小トンが増えてくるって感じです。小さいトンボは大きな群れを作るので、数釣りが楽しめることも増えてきますよ。
トンジギタックルはベイトを中心に電動ジギングも人気
ヤップ タックルについて教えてください。
北村船長 ラインで考えるとPE3号から5号を使い分けます。トンボだけならPE3号、リーダー16~18号で大丈夫です。キハダの可能性があるようでしたらPE4号、リーダー20~26号、50キロ以上のキハダが狙えるようでしたらPE5号、リーダー28~30号を用意しておくと安心ですね。リーダーはフロロでもナイロンでもいいと思います。長さは6~8メートルをおすすめしています。
ヤップ ラインはたくさん巻いておいたほうがいいですよね。
北村船長 そうですね。どの号数を使う場合でも、最低でも300メートル、できれば400メートルは巻いておきたいですね。トンジギでは中層を釣るので水深を把握するためにもラインの色分けは大事。必ず色分けしあるラインを巻いてください。
ヤップ ロッド、リールはどんなものがおすすめですか?
北村船長 ベイトタックルが人気ですが、スピニングでも大丈夫。好みで選ぶとよいでしょう。ロッドはメーカー各社からリリースされているマグロ用ロッドから選ぶといいと思います。フルソリッドタイプのようにしっかり曲げてファイトできるほうが初心者には使いやすいと思います。スロージギング用の高弾性タイプも慣れた方には人気がありますね。
ヤップ リールはいかがですか。
北村船長 一番大切なのは使用するラインをしっかり巻き込めるサイズで、巻き込むラインの号数の適正なドラグ値が出るリールということです。初心者の方はPE3号なら初期設定6キロ、最大で10キロ、同じく4号なら7キロ、12キロを目安にしてください。最近は電動リールを使った電動ジギングも人気です。高齢者の方なども電動ジギングでよく釣っていますよ。
ヤップ レンタルって出来ますか?
北村船長 ありますよ。3号、4号、5号タックル、それぞれ用意しています。基本は右巻きのベイトタックルですが、電動リールやスピニングもあります。
ヤップ それはありがたいですね。ジグはどんなものを用意すればいいですか?
北村船長 重さは300~400グラムが中心です。風が強かったり、潮流が速かったりするときなどは500~600グラムがほしいときもあるので、いくつかは用意してほしいですね。カラーはシルバー系が間違いなし。ほかは好みでよいでしょう。フックはマグロ用のアシストフックを1本か2本。活性が低いときは前後に1本ずつ、高活性のときは前後のどちらかに1本でよいと思います。タックルについてはへいみつ丸のHP内で「トンジギパーフェクトガイド」として紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ランディングはしっかりリーダーを巻き込んでから!
ヤップ 船上で何か守ってほしい注意点などはありますか?
北村船長 ランディングについてですね。ラインを長く出したままロッドを立てて寄せないってことですね。至近距離でハリが外れるとルアーが飛んできますから。非常に危険です。リーダーを30センチほど残すくらいまで巻き込んで、脇抱えでネットに誘導するようにしてください。
ヤップ 船長もルアーが当たったことがあるとか?
北村船長 自分も何回かありますけど、知り合いの船長は400グラムのジグが至近距離で顔面に当たって大ケガしました。自分がケガをするのも嫌ですけど、釣り人にも加害者になってほしくない。リーダーが長いままだとすくいません。これだけはメチャクチャうるさく言いますね。
ヤップ ケガしたら最悪ですからね。ほかに釣るためのアドバイスはありますか?
北村船長 最後は根性論になったりしますけど(笑)。ドテラで流すので、風の強さや潮流の速さなどの状況に合わせたジグのウエイトセレクトとかは重要ですね。あとはドラグのセッティングが弱すぎる人が多いですね。PE4号使っても3キロのドラグとかでは、4号を使う意味がないですよ。それだったらもっとも細いラインを使ったほうがいい、ってことになりますから。「船長、このくらいでいい?」って聞いてもらえばいいと思っています。よくわからないという人はなんでも聞いてもらいたいですね。
ヤップ 聞くのが一番ですよね。
北村船長 そうですね。マイクで言ってもなかなかうまく伝わらないこともありますし、あんまりうるさく言うのも、なんですからね。独自のやり方があるって人もいるでしょうし。あまり押しつけがましくならない程度に伝えるんですけどね。逆に聞いてもらえれば、どれだけでもお伝えしますから。
ヤップ バンバン聞いて、バンバン釣ってほしいですね。
北村船長 そうですね(笑)。お待ちしています。
■三重県志摩「へいみつ丸」
Tel:090-2939-1091
https://www.heymitsumaru.com/
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