オシアジガーLD登場! ジギング専用レバードラグリールの実力とは

ジギング

オフショアジギングファン待望のミディアムサイズのレバードラグリール、オシアジガーLD2500HG&オシアジガーLD2500MGが登場します! レバードラグリールといえば大物用というイメージが強いかもしれませんが、NEWオシアジガーLDは大物はもちろん、近海から中深海まで、幅広い活躍が期待できます。本記事ではその全貌、その実力、その秘密を解き明かしていきます。

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この記事を作った人ヤップ!編集部
ヤップ!でオフショア情報を発信する人たち。編集長の大川直を中心にそれぞれに得意な分野について執筆&撮影して投稿。信頼できる情報を分かりやすく伝える! をモットーに活動中。

オシアジガーLD2500HG&オシアジガーLD2500MGが発売!

いい釣りしてますか、ヤップ!です。

シマノさんからジギングにフォーカスしたレバードラグリール、オシアジガーLD2500HG&オシアジガーLD2500MGが発売されます。

2010年に発売されたオシアジガーLD4000の系譜にあることは間違いありませんが、ジギング専用機となっていてまったくの別仕様。

シマノさんの気合がただごとではないリール、という情報もあります。張り切ってチェックしていきましょう。

レバードラグリールには多くの利点がある。長所を生かしたシーンで使うことが大切だ。

レバードラグの特徴とは

なぜ一般的なスタードラグではなくレバードラグを採用しているのか? レバードラグの特徴からチェックしてみましょう。

レバードラグリールはスピニングリールと同じようにスプール自体にドラグワッシャーが搭載されています。

ドライブギアの中にドラグワッシャーが搭載されているスタードラグに比べて、構造的に強いドラグ力が出しやすいのが強みです。

ちなみにオシアジガーLD2500ではスプールフリーが出る、つまり実用的な設定での最大ドラグ力20kgを確保しています。これはオシアジガー4000の18kgを上回る数値です。

どうしても大型魚を止めたい! という緊迫した状況ってあります。このときドラグ力が弱いと指ドラグ(親指でスプールを押さえること)で対応しなければなりません。ラインも傷むし指も傷む。そもそもとても難しい。

ドラグを20kgにセットすることは実釣では、ほとんどないでしょうけど、やはり余裕があることはありがたいですよね。

親指で押し込んでドラグ力アップ、人差し指で引き込みダウン。そんな操作が一瞬で行えるのがレバードラグの強み。

ドラグ力の上げ下げを瞬時に、思い通りに変えられる

レバードラグはいま、どのくらいのドラグ力なのか、ということが視覚的に一発で分かるところがありがたい。スタードラグでは見た目でドラグ力がどのくらいなのか、まず、分かりません。

プリセットしたストライクドラグ力を基準にレバーを押したり、引いたりするだけで簡単にドラグ力を変更できます。

たとえば根ズレの危険があるときにスッとテンション抜いたり、近くまで寄せたマグロがいきなり走り出した! というときにも瞬時に緩めることができます。

大きなカンパチやヒラマサを根際でヒットさせた直後、強引にゴリ巻きしたいとき、ありますよね? こんなときも親指一発でドラグ力をあげて根から引き離す、ということもできます。これ、スタードラグではなかなかできません。

20kgの最大ドラグ力を確保し、しかも長時間ファイトでも変化が少ない、オシアジガーLDの大きな魅力だ。

熱によるドラグ力の変化、熱ダレが少ない

レバードラグは構造上、スタードラグに比べて熱ダレが少ないのが特長です。

大物派を自認するアングラーの方は、キハダやクロマグロといった長距離&スピードランナーにビューッと走られた経験がおありでしょう。リール本体まで熱くなる、アノ状態です。

従来のあまり性能がよろしくないスタードラグリールだとドラグがヘタって、スカスカになってしまうこともありました。

オシアジガーLD2500は最高峰のスタードラグリールに比べても熱ダレによるドラグ低下率が激減しているそうです。これなら長時間ファイトも安心ですね。

レバードラグリール版INFINITYDRIVE搭載。レバードラグリールのデメリットを解消している。

24オシアジガーLD2500の特長いろいろ

INFINITYDRIVE搭載で巻きが軽い!

レバードラグリールはそのすべてが素晴らしい、というわけでは残念ながらありません。

スプール自体にドラグワッシャーが搭載されている、ということはドラグ力を上げるにはスプールを左右から押さえることを意味しています。

おかげで高いドラグ力が得られるのですが、反面で巻き上げが重くなってしまうのです。残念!

このデメリットをシマノさんはドラグワッシャーを2枚にしたダブルドラグ構造によってほぼ克服!(※完璧は理論上完全克服はないです)。従来の同サイズに比べて、最大で30%も軽い回転トルクを実現しています。

レバードラグリールのINFINITYDRIVEはレバードラグのデメリットを最小限にするフィーチャーです。

実用上、スタードラグに迫る回転の軽さが実現できたからこそ、ジギング専用レバードラグとして世に放つ自信が持てた、ということでしょう。

なんか凄いですね。

オシアジガーLDを一台二役たらしめているのがカスタム可能なドラグカム。標準ドラグカムとライトラインカムの2つから選択可能です。

2つのドラグカーブを選択できる!

オシアジガーLD2500は2つのドラグカムを交換することでドラグカーブをカスタムすることが可能です。

ドラグカーブをカスタムできるということは、ドラグ力の変化の大小を変更できるということです。オシアジガーLD2500では2つのドラグカムをチェンジすることでドラグカーブを簡単にカスタムできます。

標準ドラグカムはPE3~5号の使用を想定したドラグ力の変化が大きいドラグカム。対してライトラインカムはPE1.5~2.5号の使用を想定したドラグ力の変化がなだらかなドラグカムです。

たとえば初期ドラグ設定、つまりオシアジガーLD2500のストライクドラグの設定を5kgにするとします。標準ドラグカムの場合はフルドラグで約9.5kg、1/2ドラグで約2.5kgに変化します。同様にライトラインカムの場合はフルドラグで約7.8kg、1/2ドラグで約3.5kgに変化します。

つまりライトラインカムを使うと最大ドラグ力までなだらかに、スムーズにドラグ力が変わっていくということですね。

これによってオシアジガーLD2500は大物狙いだけでなく、ライトラインを使っての近海の青物狙いや中深海のキンメ、アコウ狙いにも使いやすいリールになってくれるわけです。

不意のトラブルを避けることができるレバードラグのストッパーボタン。不要であればオフにすることも可能だ。

ストライクポジションのストッパーありなしを選択できる!

オシアジガーLD2500にはストライクポジションにレバードラグをしっかり止めるストッパーボタンを採用しています。

レバードラグ操作に不慣れな初心者には、ストライクポジションにレバーをピタッと固定してくれる、ありがたい機構でしょう。大型魚が掛かったときに焦ってドラグ力を上げすぎでラインブレイク! って失敗を避けることができますからね。

ただし! ストッパーボタンを使うとドラグ力を上げたいときにワンアクション増えるので、根際で瞬時にドラグを上げたいカンパチジギングやドラグ操作になれた上級者は不要に感じる人もいるでしょう。そんな方はストッパーをオフにすることもできます。

至れり尽くせりですね。

握り込んだ左手人差し指でもサミング可能。いかにボディがコンパクトかが分かるだろう。

軽量化、パーミング性を重視したジギング専用設計

オシアジガーLD2500にはジギング専用設計ならではの数々の工夫が盛り込まれています。

ハードなジギングではリールの軽量化はとてもありがたいことです。ギアの肉抜きやハンドルノブ、プリセットノブなどの各パーツを軽量化することで2500番サイズで690gという軽さを実現しています。

パーミング性も追求しています。フレームはオシアジガー共通のS-COMPACT BODYを採用。親指、人差し指の置き位置にこだわり、パーミング性だけでなくサミング性の向上にも配慮しています。

HAGANEボディ、HAGANEギアを採用しているので基本的な剛性、堅牢性もハイレベルです。

ハンドル&ハンドルノブにもこだわっています。ハンドルは力を逃がすことなく、軽い巻き上げを可能にする高剛性冷間鍛造製。長さも実釣シーンを想定して追求したベストレングス、105mmに設定しています。

ハンドルノブは少し開くような角度をつけた、力が入りやすい形状を採用。これはシマノさんならではの、自転車のハンドル周りのブラケットというパーツのエルゴノミクスを応用しているそうです。

さすが!

肝心のレバードラグもジギングならではの頻繁な操作に対応した形状を追求したそうです。

飛沫を被ることも多いオフショアジギング。遠征釣行などではより高い防水性能がありがたみを増す。

X-プロテクト採用で防水性能もバッチリ

オシアジガーLD2500にはシマノさんの誇る防水システム、X-プロテクトを採用しているので防水性能もバッチリ。数日間洗えない、なんて状況になる遠征釣行でも安心です。

プロトモデルで仕留めた久米島のキハダ。しっかりフィールドで使い込んでのリリースだ。

実は使い勝手のよいオシアジガーLD。使いこなしているオレも格好いいし(笑)

ここまでレバードラグの特長やオシアジガーLD2500について紹介しました。

選択肢は2つ。最大巻上長117cmのオシアジガーLD2500HG、そして107cmのオシアジガーLD2500MGです。2つのアイテムの違いはギア比です。左ハンドルは…、いずれ出るのではないでしょうか? どうでしょうか? シマノさん!

青物一般や遠征カンパチジギングではHG。浅場での使用やキハダジギング、トンジギなどのドテラ流しで意図的にラインスラックを作ってフォールアクションで食わせたいときにはMGをセレクト、というのがインストラクター山本啓人さんの使い分け方とか。参考にしてください。

いやいや、なかなかの意欲作ですよね、オシアジガーLD2500。やはり2500番という絶妙なサイズがいいと思いますよ。PE4号が500mも巻き込めるので、いろいろなターゲットに対応できます。ライトラインカムもありますしね。

実際にどんな釣りに有効なのか、簡単に検証してみましょう。

まずは人気のトンジギ。これはバッチリでしょう。タネトン相手でも楽勝。メイン機として大活躍してくれるでしょう。

キハダジギングもいいでしょう。50kg、60kgとなるとオシアジガー4000のほうが安心感あり、かも知れませんが、30kg以上のキハダ、メバチがヒットしても安心してファイトできるでしょう。もちろん、クロマグロジギングにも同様の使い方ができるでしょう。

カンパチジギング、ヒラマサジギングには大活躍決定です。とくにヒット直後、相手が走り出す前にバンっとドラグを入れてグリグリ無呼吸で巻く、なんて攻防にはバッチリ。レコードフィッシュはあなたのモノです。

絶妙なサイズ感とライトラインカムのおかげで近海ブリやヒラマサといった青物ジギング、中深海のスロージギングにも使えます。

こうしてみると大物狙いから中深海の小型魚狙いまで、本当に幅広く対応できるリールと言えそうです。

これまで大物専用、上級者用、マニア向けというイメージが強かったかも知れないレバードラグリール。でも、オシアジガーLD2500HG&MGはいろいろな釣りに対応可能なので、一台あると本当に重宝しそうですよ。

レバードラグ使っているオレって格好よくない? っていう購入動機もアリですよね。

ちなみに発売は決まり次第発表されるようです。

ではみなさん、よい釣りを!

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